日本南大洋生態系研究プロジェクト Japanese joint Research
on East Antarctic Ecosystem STructure
(JR-EAEST)

メンバー

メンバー一覧

その他に大学院生11名が海洋大と極地研に在籍し研究をしています。(2018年12月現在)

茂木正人 Masato MOTEKI (海洋大)

東京海洋大学 学術研究院 海洋環境科学部門 准教授
情報・システム研究機構国立極地研究所 客員准教授
略歴
1986年3月 神奈川県立鎌倉高校卒業
1997年3月 東京水産大学大学院水産学研究科博士後期課程修了(博士(水産学)
2000年4月から、福山大学海洋生物工学科助手、東京水産大学助手等を経て、2008年10月より現職
2008年3月 オーストラリア南極局で訪問研究員(2009年2月まで)
2013年4月 国立極地研究所 研究者交流促進プログラム研究員(2013年9月まで)
2014年4月 国立極地研究所 客員准教授(2019年3月まで)
2019年4月 国立極地研究所 准教授(クロスアポイントメント)

専門は魚類学で、博士論文のタイトルは「シマガツオ科魚類の分類学的研究」。2002/2003年に初めて海鷹丸の南極観測航海に参加、以来2018/2019のシーズンの航海が9回目の南極海。
ごあいさつ
私は大学院生の時代から外洋域に生息する魚類に興味をもち、研究を続けてきました。

[Read More]

2002年、東京水産大学(海洋大の前身)に勤めるようになって間もなく、新造まもない練習船「海鷹丸」で南極観測航海が行われることになり、主席研究者からその航海に誘われました。正直に言うとそのころ南極海の生態系についてはほとんど知識が無く、かろうじて魚類については凍らない魚「ノトセニア類」が大陸の縁辺部に生息していることを知っている程度でした。しかしその後、数回の航海に参加してから、砕氷船ではない海鷹丸ではそのノトセニアも採集できず、外洋域では魚類の多様性が極めて低い(種数が少ない)ことにようやく気付きます。さらに1年に1回、2週間程度の観測では思うように研究は進まず、このまま南極に絡んでいてよいものかと悩みました。転機は、2007/2008年の航海でした。この航海はオーストラリア、フランス、ベルギーそして東京海洋大学の国際共同研究で、大規模な研究プログラムを遂行する困難と楽しさに同時に浸ったことは私にとって麻薬でした。さて、中毒になった私は南極海の研究におぼれていきますが、魚類のサンプリングが思うようにいかないことに変わりは無く、しだいに仲間をそそのかしつつ動物プランクトンの世界に手を出していきます。プランクトンは魚類にくらべれば生息密度は高く、定量的な採集も容易だったからです。そのことは一方で、「魚類―動物プランクトン」という食物連鎖について考えるきっかけともなりました。さらにヤクにおぼれた仲間を増やし今のチームができるに至ります。以来2018/2019に行われる航海が9回目の南極海となります。
専門は魚類学で、博士論文のタイトルは「シマガツオ科魚類の分類学的再検討」。

趣味
自転車、焼き芋、ビア・ガーデニング、忌野清志郎、週刊文春、日刊ゲンダイ

溝端浩平 Kohei MIZOBATA (海洋大)

東京海洋大学 学術研究院 海洋環境科学部門 助教

専門:海洋物理学・極域海洋学・衛星リモートセンシング
学位論文タイトル「ベーリング海陸棚斜面域における渦場変動とその基礎生産への影響 - 衛星観測・船舶観測・海洋循環モデルによる統合的解析 -」
略歴
1996年3月 大阪府私立清風学園高等学校卒業
2005年3月 北海道大学大学院水産科学研究科博士課程修了
2005年4月 財団法人水産科学研究奨励会研究員
2005年9月 アラスカ大学国際北極圏研究センター研究員
2008年4月 日本学術振興会特別研究員PD
2010年4月 東京海洋大学海洋科学部海洋環境学科環境システム科学講座 助教
2016年2月 東京海洋大学学術研究院海洋環境学部門 助教(組織改編による)
2017年4月 東京海洋大学学術研究院海洋環境科学部門 助教(組織改編による)

委員など
◯宇宙航空研究開発機構
地球環境変動観測ミッションAMSR後継機センサーチーム委員会 委員
◯国立極地研究所
南極観測審議委員会気水圏専門部会 委員

個人のウェブサイト
> http://www2.kaiyodai.ac.jp/~mizobata/
ごあいさつ
 私は学部生の頃、スルメイカ漁船の分布と海面水温との関係を宇宙から調べる、という研究をしていました。

[Read More]

水産学部に入ったからには水産業に関わるなにかをしたいと思ったからです。学部4年生のときに漁場の形成要因について考え始め、その後海洋物理学に走ります。学位論文を出す頃には、当時の師匠である齊藤誠一先生の「歌って踊れる海洋学者になれ(※意訳:なんでもでもきるようにしておけ)」という助言に従い、現場観測・衛星データ解析だけでなく、数値モデルにまで手を出し、ベーリング海で中規模渦が海洋基礎生産を維持・強化するメカニズムを明らかにしました。この時点までは、一貫して私は海氷を忌み嫌っていました。私の得意とする衛星リモートセンシングは、海氷域では常にNo dataとなるからです。その後、アラスカ大学のグループに入るのですが、グループ名は北極モデリンググループ。当然のことながら、海氷から逃げられなくなりました。今思えば、ここが最大のターニングポイント。心機一転、海氷にまつわる話をイチから勉強しました。いつの間にか、極域海洋学者となり海洋循環・表層混合層・熱フラックスの話をするようになったのですが、一方で私の頭の片隅ではずっと現場観測で必ず見る「亜表層クロロフィル極大(Subsurface chlorophyll maximum以下、SCM)」という現象がなにかをささやいていました。春に海洋表層で増殖する植物プランクトンは、夏には深度30〜50m付近の密度躍層付近に存在します。クロロフィルaはすべての植物プランクトンが持つ光合成色素で、夏には表層より深い深度でクロロフィルa 濃度の極大値が見られるので、これをSCMといいます。これは全海洋で見られる現象です。子供の頃みたテレビでは、松方弘樹がハワイ沖のマグロを釣っていました。しかし、ハワイ沖や南極海の表層(特に夏)も、海洋表層の植物プランクトン量が極めて少ない海域です。マグロの餌となる魚は何に支えられているのか?海洋生態系ピラミッドの根底にある動植物プランクトンが表層には無い。だとすれば、SCMが低次生産やその次の段階の高次生産に寄与しているのではないか、そしてこのSCMを支える物理に関連したメカニズムが何かあるだろうし、物理に依存するメカニズムなら全海洋共通なのでは?と考えていました。そんな妄想を抱いて海洋大に異動してからしばらくしたあるとき、「南極やろうよ」とそそのかされて(今思えば、魚類の専門家と動物プランクトンの専門家と海氷生産の専門家は悪そうな顔してたなぁ)ありがたいお誘いをいただき今に至ります。幸い、南極海での海氷域における海洋循環場の研究も軌道に乗り始め、低次生産につなげるための情報も現場観測だけでなく、衛星観測からも得られるようになってきました。本ウェブサイトのチームでは、海洋物理の側面から、物理場と低次生産(渦に起因する基礎生産、亜表層クロロフィル極大や氷縁ブルームなど)との関係の理解に貢献していきたいと思います。

趣味
映画のセリフを記憶すること、キャンプ

小達恒夫 Tsuneo ODATE(極地研)

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所 研究教育系 生物圏研究グループ 教授
国立大学法人総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻 教授

専門:生物海洋学
学位論文タイトル:Production ecology within the lower trophic levels in marine ecosystems
略歴
1983年3月​​​北海道大学 水産学部 水産増殖学科卒
1989年12月​​​北海道大学 水産学研究科 水産増殖学修了
1990年4月 - 1995年1月​三重大学生物資源学部 助手
1995年2月 - 1997年10月​北海道大学水産学部 助手
1995年4月 - 1997年10月​北海道大学大学院水産学研究科 助手(併任)
1997年11月 - 2003年6月​国立極地研究所研究系 助教授
1998年4月 - 2003年6月​総合研究大学院大学数物科学研究科 助教授(併任)
2003年7月 - 2004年3月​国立極地研究所研究系 教授
2003年10月 - 2004年3月​総合研究大学院大学数物科学研究科 教授(併任)
2004年4月​大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所研究教育系 教授
2004年4月​国立大学法人総合研究大学院大学複合科学研究科 教授(併任)
ごあいさつ
 1997年11月に当研究所に採用となり、その直後から、南極海の海洋研究観測の充実に努力した。

[Read More]

その結果、南極地域観測第VI期5か年計画(2001年度-2005年度)において、南極観測船「しらせ」以外の海洋観測船(ニュージーランド「タンガロア」、東京海洋大学「海鷹丸」)を用いた観測を実施することができた。これらの観測により、季節海氷域における生物生産の時空間変化に伴う、海洋表層-大気間の物質交換過程や海洋表層から中・深層-海底への物質輸送過程の変化に関するデータを得た。これらのデータに基づき、多くの科学論文が乗船研究者によって発表された。傭船費や共同運航経費は、新南極観測船の建造費や今後の維持費に比べ極めて経済的で、費用対効果が極めて良い観測が実施できたと考える。
 研究課題と活動状況: 極域海洋では海氷が融解する初夏に、植物プランクトンが大増殖することが知られており、氷縁ブルームと呼ばれている。しかしながら、植物プランクトンの最大現存量や持続時間等には、その海域の地形や海流等により地域性がみられる。植物プランクトンの分布に関する、一般的特性とローカルな影響を解明するために、極域の様々な海域でフィールドワークを行っている。また、最近では南極海海氷縁における低次食物連鎖に関して、海氷中に存在する微小生物の役割に関する研究を進めている。一般に、氷縁ブルームが食物連鎖の出発点として重要であると考えられているが、海氷が融解することにより海洋中へ放出される微細藻類や微小動物の有機物も、氷縁ブルームとは別の経路として重要である可能性がある。

趣味
スポーツ観戦

髙橋邦夫 Kunio TAKAHASHI(極地研)

情報・システム研究機構国立極地研究所 生物圏研究グループ 助教
総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻 助教
略歴
1994年3月 北海道立札幌南高校卒業 2004年3月 総合研究大学院大学数物科学研究科極域科学専攻博士後期過程 修了(博士(理学) 2003年4月 日本学術振興会特別研究員(総合研究大学院大学・国立極地研究所)
2006年4月 日本学術振興会海外特別研究員(オーストラリア南極局)
2010年4月 国立極地研究所生物圏研究グループ助教、総合研究大学院大学複合科学研究科極域科学専攻助教 現在に至る

委員など
2014年1月 Director: SCAR Southern Ocean Continuous Plankton Recorder (SO-CPR) Survey (南極研究科学委員会の連続プランクトン採集器グループのディレクター)
2014年1月 Chief Officer: SCAR Expert Group on Southern Ocean Continuous Plankton Recorder (SO-CPR) Survey (南極研究科学委員会の連続プランクトン採集器専門家グループのチーフオフィサー)
2016年4月 日本プランクトン学会 日本プランクトン学会報編集員
ごあいさつ
私は地球規模環境変動に伴う生物の応答プロセス・メカニズムの解明を目指し、極域海洋に生息する動物性のプランクトンに焦点を当てた研究を実施しています。

[Read More]

具体的にはモニタリング観測における群集構造の中長期変動や種間における出現傾向の類似性の検出、さらにはフィールド観測において生理生態学的な飼育実験を行なっています。また生態系をより正確に把握するという視点から、寄生・共生関係、遺伝子情報を用いた種同定や進化過程の推定といったアプローチを試み、生態系保全に貢献できる研究を目指しています。

趣味
クリオネ飼育

真壁竜介 Ryosuke MAKABE(極地研)

情報・システム研究機構国立極地研究所 研究教育系 生物圏研究グループ 助教 
総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻 助教

専門:生物海洋学・海洋生態学
学位論文タイトル:北極圏海氷域における主要カイアシ類の群集構造および越冬生態
略歴
1996年3月 宮城県白石高等学校卒業
2007年3月 石巻専修大学大学院理工学研究科博士課程修了
2007年6月 国立極地研究所 特任研究員
2009年4月 広島大学大学院生物圏科学研究科 研究支援員
2012年11月 石巻専修大学共創研究センター ポストドクター
2015年4月 国立極地研究所 特任助教
2015年7月 国立極地研究所 助教(現在に至る)
ごあいさつ
 私は学部生の頃からマリンスノーに興味を持ち、修士課程の研究課題として南極海でマリンスノーの研究をはじめました。

[Read More]

マリンスノーは1 mm以上の粒子という非常に曖昧な定義で様々なものを含みます。比較的大きいために沈降速度が大きく1日に数十メートルから数百メートル沈降し、深海生物の餌となるほか、表層で植物プランクトンが生産した有機物を深海や海底に隔離するという役割を担っています。このように急速に沈降する有機物の典型的なものが動物プランクトンの糞です。南極海はナンキョクオキアミの生物量が多いことで有名ですが、オキアミの出す糞は1日に千メートル以上も沈降します。一方で動物プランクトンの糞を積極的に食べたり破壊したりする動物プランクトンが多量にいることも知られています。海の中での有機物の振る舞いを知るためには、どんな動物がどれだけいるか?など生態系の形を知ることが重要だということです。このような視点から(本当は就職難から?)、現在の研究所に在籍するまでに海洋生態系を構成する様々な生物(植物プランクトン、クラゲ、動物プランクトン)を対象とするなかでも、生態系のシステムと物質循環を強く意識して研究に取り組んできました。
 我々の南極海の生態系研究グループは個々のテーマを持ちつつも、全員で南極海の海洋生態系というシステムの総合理解を目指すチームとなっています。私は数年単位で対象海域、対象生物、手法を変えてきているために個々の分野に対する知識も経験も浅いですが、これまでの幅広い経験を生かしてスペシャリストの方々を繋ぐ役割を担っていきたいと考えています。

趣味
辛いものを食べること、サッカー

髙尾信太郎 Shintaro TAKAO(極地研)

情報・システム研究機構国立極地研究所 研究教育系 生物圏研究グループ 助教 
総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻 助教

専門:海洋光学・衛星海洋学
学位論文タイトル「南大洋の炭素循環における植物プランクトン機能別分類群の生物地球化学的役割」
略歴
2003年3月 富山県立富山高等学校卒業 
2010年4月 日本学術振興会特別研究員DC1(2013年3月まで)
2013年3月 北海道大学大学院環境科学研究科博士課程修了
2013年4月 北海道大学大学院地球環境科学研究院博士研究員(2016年3月まで)
2016年4月 情報・システム研究機構 国立極地研究所 研究教育系 生物圏研究グループ 助教 
ごあいさつ
私は学部生の頃、宇宙から海を観測する技術「衛星リモートセンシング」に出会い、惹かれ、この世界に飛び込んできました。

[Read More]

この技術を使って、南極海に住む光合成生物(植物プランクトン)の炭素固定量を正確に見積もるというテーマが私の研究生活の第一歩でした。その後、どのような植物プランクトンが南極海のどこに沢山いるのか?優占する分類群が変わると海洋の炭素固定量はどう変化するのか?といった疑問に対して、衛星観測だけでなく、分析化学的手法や船上での培養実験を組み合わせて取り組んできました。そんなこんなで、卒論シーズン真っ只中の1月(南半球の夏)に南極海での初観測を経験して以来、10年間で5回も南極海で年末年始を過ごすという非日常が日常となってしまった私ですが、愉快な(?)仲間と一緒に、謎が沢山詰まった南極海の荒波に立ち向かっていく所存です。

立花愛子 Aiko TACHIBANA(海洋大)

東京海洋大学 学術研究院 海洋環境科学部門 博士研究員
専門:浮遊生物学・生物海洋学
略歴
2003年3月  青森県立田名部高等学校卒業
2012年9月  東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科博士後期課程終了 
2012年10月 東京海洋大学産学連携研究員
2013年10月 東京大学大気海洋研究所特任研究員
2018年4月  東京海洋大学学術研究院海洋環境科学部門博士研究員
ごあいさつ
 私は学部生のころから浮遊生物(プランクトン)に興味を持ち、学部・大学院と東京湾の動物プランクトンに関する研究をしてきました。

[Read More]

大都会に囲まれた東京湾、人為的負荷が大きい沿岸域におけるプランクトンの生態と海洋環境との関係に着目し、学部生のころから毎月のように乗船し観測・研究を行ってきました。そんな沿岸域での研究をしていた私がなぜ南極の研究に手を出し始めたかというと、当時、南極関連の会議でフランス・コルシカ島に滞在していた師匠の石丸隆先生と現ボスの茂木正人先生から届いた一通のメールが始まりでした。そこには「おめでとう、ここコルシカ島でアイコも南極の研究をすることになりました。」と一言だけ書かれていました。読んでも意味がわからず「???」でしたが、その当時は、美味しいワインでも呑んで楽しんでいるのだなと華麗にスルーしたのを覚えています。その後、南極試料のソーティング・解析など外堀を埋められるかのようにいろんなことが重なり、2010年に海鷹丸での南極研究航海に乗船したのをきっかけに南極研究を始めることとなりました。現在は、外洋から季節海氷域にわたる広範囲な生態系の群集構造や高次捕食者として重要なハダカイワシやオキアミ類の分布の把握を目指して、従来の方法に加えて新たに分子生物学的手法を用いた研究を進めています。今年度は2歳になったばかりの息子を主人に託しての乗船となります。

趣味

PAGE CONTENTS

PAGE TOP
Copyright © Collaborative Research Team for the Southern Ocean Ecosystem by TUMSAT and NIPR All Rights Reserved.